プレスリリース

2025年5月13日

商業印刷用高感度UVインキ「DAICURE HR PINESTER™」を新発売
―生物由来樹脂を採用し、生産性向上と環境対応を実現―

ＤＩＣグラフィックス株式会社（社長執行役員：甲斐 敏幸）は、印刷時における生産性の向上と環境対応を実現する商業印刷用高感度UVインキの新製品「DAICURE HR PINESTER™（ダイキュア HR ピネスター）」を開発し、2025年5月より販売を開始しました。同製品は優れた濃度安定性で、高速印刷や印刷機の自動運転でも安定したパフォーマンスを発揮します。また、原料の一部に生物由来樹脂を採用したことで、石油などの化石資源への依存を低減させ、CO₂排出量の削減に貢献します。2026年までに5億円の売り上げを目指します。

UVインキはカタログやチラシなどの高速印刷で広く使用されています。「DAICURE HR PINESTER™」は、新たに開発した生物由来樹脂により粘弾性の最適化と耐水性を向上させたことで、印刷物の色を正確に再現するための調整である「色出し」のプロセスを短縮し、損紙を削減します。濃度安定性と汚れの耐性に優れ、高速印刷や印刷機の自動運転においても安定したパフォーマンスを発揮します。

同製品は、日本国内におけるプロセスカラー印刷の色標準である「ISO準拠 ジャパンカラー枚葉印刷用2011」に対応。UVに対する反応性が高く、少ないUV照射でも迅速に硬化する特性があるため、普及が進んでいるLED-UVシステムや従来UV印刷機の減灯などの省電力印刷で使用できます。また、コート紙、上質紙、マットコート紙といった一般紙のほか、易接着のホイル紙、合成紙などにも対応しています。

一方、大気汚染の原因となることから、揮発性有機化合物（VOC）に対する規制が各国で強化されています。UVインキはVOCを使用していないため、環境に配慮した製品として需要が高まっています。さらにUVを照射することで極めて短い時間でインキを硬化・乾燥させることが可能で、印刷作業の生産効率が向上することもあり、市場が拡大しています。

DICグループは、地球環境と社会のサステナビリティ実現に貢献するため、サステナビリティ戦略を推進し、カーボンニュートラル社会の実現を目指しています。今後も、社会の持続的繁栄に貢献する製品開発に注力していきます。

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