プレスリリース

2025年8月20日


環境対応型の次世代グラビアインキ「フィナート®BM EX」を発売
―脱炭素と高いインキ性能を両立するバイオマスインキ、新たなスタンダードへ―



DICグラフィックス株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:甲斐敏幸)は、食品包装向けの環境対応型グラビアインキ「フィナート®BM EX」を2025年8月より発売します。本製品は、バイオマス原料使用による温室効果ガス排出低減効果は維持しながら、ラミネート強度や印刷濃度などの性能向上を実現した次世代インキです。食品包装業界における新たなスタンダードを目指します。

食品包装材に求められる安全性や環境対応の基準は年々厳しさを増しており、インキにも高性能と脱炭素などの持続可能性が求められています。DICグラフィックスではこれらのニーズに応えるべく、トルエンフリーやMEK(メチルエチルケトン)フリー対応に加え、ネスレサプライヤー規約*1やスイス条例*2などの国際規制にも対応しつつ、バイオマス原料などを採用した製品開発を加速していきます。

このたび開発した「フィナートBM EX」は、従来品「フィナートBM」と同じく植物由来原料使用によるバイオマス度10%を実現(一般社団法人日本有機資源協会のバイオマスマークを取得済み)しながら、ラミネート強度や印刷濃度の性能を大幅に向上させました。さらに、特殊原料の使用を極力避けた配合設計により、従来品と比べて原材料供給リスクを抑えた製品となっています。これにより、環境負荷の低減と安定供給の両立も可能となり、サステナブルな包装材の普及を後押しします。現在のカラーバリエーションは、プロセス4色、白、メジューム、その他11色になりますが、今後、金・銀系のメタリックカラーの展開も予定しており、高級パッケージ市場への対応を視野に入れています。各色の実機評価用サンプルも準備が整っており、顧客のニーズに応じた迅速な対応が可能です。

  • パッケージのラミネート強度比較(例)

参考)パッケージの構成例

  • OPP/CPP、OPP/PE押出/CPP:乾燥麺・食品、スナック、雑貨などの一般包装
    PET/CPP:お菓子の小包装、豆腐パックなどの蓋材など
    *各用途に対応した接着剤「ディックドライシリーズ」も取り揃えています

DICグループは、地球環境と社会のサステナビリティ実現に貢献するため、サステナビリティ戦略を推進し、カーボンニュートラル社会の実現を目指しています。今後もサーキュラーエコノミー(循環型経済)に適したサステナブルなパッケージソリューションを市場に提案し、持続可能な社会の実現に貢献する製品開発に注力していきます。

  • ネスレサプライヤー規約は、品質、安全性、環境、労働慣行などに関するネスレの調達基準を示した文書で、すべての取引先にその遵守を求める規約。
  • スイス条例(Swiss Ordinance §817.023.21 Annex10)は、食品非接触の印刷インキを含む包装材料のポジティブリストと、包装材料からの化学物質溶出量を規制するスイス連邦の条例。厳しい基準を設定しているため、世界基準となっている。

以 上

【関連ウェブページ】

■グラビアインキ製品ページ(DICグラフィックス株式会社 ウェブサイト)
https://www.dic-graphics.co.jp/products/gravure_ink/gravure_ink.html

【お問い合わせ先】
部署名:DICグラフィックス株式会社 事業企画開発グループ
連絡先:dicg-mm@ma.dic.co.jp

‐DICグラフィックス株式会社について
事業内容:印刷インキ等の製造・販売
代表者 :代表取締役 社長執行役員 甲斐 敏幸
所在地 :〒103-8233 東京都中央区日本橋三丁目7番20号 ディーアイシービル
設 立 :2009年10月1日
URL  :https://www.dic-graphics.co.jp/index.html

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